2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

メモ(ANTについて)

ANT:ActorNetworkThoryへの罵詈雑言(=問題点抽出) 「無限かつ有限なのは神話素としてのネットワークです。あなたの分析ではありません。」 「真理値付与、対象まかせでどうする。このテクノロジーの小判鮫(Actor Follower)が」 「モノもアクターつったっ…

 9.恣意性を廃棄せよ

前節では、浜本の議論が「恣意性」という結論をどこかで前提にしていることが問題なのではないかと指摘した。しかし、その指摘は印象論に留まっている。ここでは、「恣意性」という結論の問題点を、異なる視点から明らかにする。 浜本の議論は、次のような対…

 8.補論

浜本儀礼論についての考察4の特定箇所を削除し記述を書き換えた。 ここではその理由について説明しながら、浜本の構成的規則論を検討していきたい。浜本の記述を読みかえしたところ、構成的規則の特徴として「規制なしには規制される行為そのものが存在しな…

 7.「一と多」ではなく

主張Bの検討に入る前に、<自然の法則>と<人為的規則>の区別の不当性を指摘する浜本の議論が、なぜ文化概念を再構築する上で有用と考えられるかを説明しておきたい。それは、簡潔に言って、相対主義的文化観が、一つの(=適用範囲が限定されない)自然法則…

 6.「呪術的」知識の様相

ここからは、浜本の議論の妥当性と可能性について検討していく。浜本の立論は非常に周到に組み立てられたものであり、一概に是非を結論するのは難しい。ここでは、いくつかの論点を提示しながら、ひとつの方向へとまとめ上げていくことを目論む。 まずは、浜…

 5. 水甕を動かす→妻を引き抜く:有縁性による動機づけ

第二の問いに移ろう。なぜ「水甕を動かすこと」が「妻を引き抜くこと」になるのか。 象徴論的解決では答えは単純であった。水甕は妻の象徴であるから、というのがその答えである。この主張を支えているのは、水甕と呼ばれるのが土器の壷であり、土器の壷と女…