認知言語学の勉強会をはじめます

タイトル通り、
認知言語学に関する文献を読む勉強会を始めることにしました。


関西圏在住で参加したいという方がもしいらっしゃいましたら、
下記のアドレスにメールを下さい([at]は@に変換して下さい)。


qvoak[at]kd6.so-net.ne.jp


現在決まっている参加者は、
言語学、生態心理学、フランス哲学、分析哲学、人類学を
それぞれ専攻している主に博士後期過程以降の研究者です。


僕の(人類学としての)狙いとしては、Latour、strathern、gellなど近年の人類学他で提唱されてきた人間と非人間を横断する分析手法に対して理論的な基礎づけないし応用的な発展の道を探ることですが、より広範にはソシュール流の形相主義とは異なる質料主義的な記号論=文化(および技術)研究の可能性を明確化することです。分かりやすく言ってしまうと、構造言語学と人類学その他の人文・社会科学の間にかつて生じた相互作用を、認知言語学を介して再び生み出せるかどうか、その可能性を探るのが狙いです。


概説的な本から始めて、代表的な論者の議論を個別に見ていく予定です。認知言語学の特徴としては以下の記述が大雑把ではありますが参考になるかと。

認知言語学構造主義言語学は、言語形式には他からの影響を受けることなく現実の事物の意味があるという考えを否定する点で意見が一致している。認知主義者と構造主義者の双方にとって、意味は文脈に依存する。しかし構造主義者にとっての文脈依存とは、言語体系内における記号間の統合的、系列的な関係のことである。つまり、意味を定義する文脈は言語内部の問題である。[…]一方、認知主義者にしてみれば、意味が定義づけられる文脈は言語体系の外部にある。意味とは知識や信念の型に埋めこまれた認知構造である(J.R. Taylor 1996『認知言語学のための14章』)


ちなみに、それなりに準備が整ったので、このブログは近いうちに封鎖して新しくもうちょっとパブリックな方向のサイトを作るつもりです。名の通り、備忘録としては残すつもりではあります。