Alfred Gell

Alfred Gell『Art and Agecy』読解7(発展的論考)

これまでの『Art and Agecy』読解をもとにして総括的に文章を書き、研究会で発表を行いましたので、リンクを貼っておきます。1〜6まではほぼ読書ノートですが、この文章はGellの議論をどのように理解し発展させることができるかという点から、特にパース由来…

Alfred Gell『Art and Agecy』読解6

Chap7 The Distributed Person *発表の出来はよくなかった。特に後半部は全体を把握仕切れておらず、議論の土台を作れなかった。反省。やはり完徹空けに3時間喋り続けるのは無理があったようだ。とはいえ、本書終盤の迫力はかなり異様だ。特に以下で要約し…

Alfred Gell『Art and Agecy』読解5

Chap6 The Critique of the Index *金曜日までに全章をアップするつもりでしたが、残念ながらこれで最後になりそうです。来週あたまにでも残りをアップします。個人的には今までで一番面白い章でした。おそらくゼミ発表時には大幅に削ることにはなると思い…

Gell『Art and Agency』読解4

4章 The Involution of the Index in the Art Nexus (1)エージェント/ペーシェント関係の階層的埋込み ここまでアート・オブジェクトをめぐる基本的な諸関係を検討してきたが、本章では二つ以上の項をふくむより複雑な関係式を考察する。その基本となるの…

Alfred Gell『Art and Agecy』読解3

3章 アート・ネクサスとインデックス [要約] アート・オブジェクトをめぐる四つの項<インデックス、アーティスト、レシピアント、プロトタイプ>は、エージェントおよびペーシェントとして他の項あるいは自らと関係する。4項のいずれかが能動的な行為者(…

Alfred Gell『Art and Agecy』読解2

2章 アート・ネクサスの理論 [要約] アートの人類学理論において、純粋な「アート・オブジェクト」なるカテゴリーを想定することはできない。人類学的見地からすれば、いかなるものもアート・オブジェクトになりうるからだ。問題は、社会関係を通じてヒトが…

Alfred Gell『Art and Agecy』読解1

今日から約一週間、米国の人類学者アルフレッド・ジェルの遺作となった本書『アートとエージェンシー』について要約+検討することにしました。大学院ゼミで一冊丸々レジュメをつくらなければならなくなったのが主な動機ですが、レジュメには収まりきらない背…